プラハの春(上)(下)


1967年3月、プラハチェコスロバキア共産主義の抑圧から脱し、経済改革と自由化への気運を高めつつあった。そのさなか、堀江亮介はビーナスのようなカテリーナ・クーベと出会った。だが、亮介は日本国大使館員、カテリーナは東ドイツ人の反体制活動家。東西対立の最前線地では、禁断の愛だった-
現役外交官が自らの体験をもとに描いた、国際ラブ・ロマン。
(上巻裏表紙より抜粋)


読み始めから軽い緊張感の下、激しく感情を揺さぶられた。特に終盤は、自分の感覚がおかしくなりそうになり、耐え切れず感情が表に溢れ出てきた。
映像、アート、小説、ポスター、絵本を通して、チェコという国や歴史への興味が沸いているからなのか、それとも主人公の亮介に歳が近いからなのか・・・
何が原因しているのかはわからない、ただ、読むべきときに出合ったということだけは確か。

【1968 プラハの春

読後に見るこの文字列への印象は、読む前のそれとは全く異なるものになっている。そして、今まで観てきたチェコに関するものへの印象も変化しそう。特に1968年前後のものは。それくらい、自分にとって重要な本。
人に薦めたくて、同時にそうはしたくない本。チェコという国や歴史に興味を持ったら、いつか辿り着く本であることは確かだから。

追記:いつかチェコに行くことができたら、『ヤン・パラフ広場』 とヴァーツラフ広場の聖ヴァーツラフ像前の『ヤン・パラフ追悼記念碑』は行きたいな。