『チェコやポーランドのポスター』展

unun2004-04-25


1960年-80年代、共産主義下のチェコポーランドで、 唯一自由な表現が許されたのが、映画宣伝用のポスターでした。
そこには画家やグラフィックデザイナーなど 時代の優れた才能が集まりました。
あの映画のポスターとは思えない大胆な解釈を楽しんだり
見慣れない単語とデザインから、その映画を想像したり。
欧米のポップアートやマンガなどの要素を取り入れつつ、
ユーモアとセンスを携えてオリジナリティを確立した 東欧のポスターたちを、関連書籍と共に展示・販売します。
ユトレヒトのsiteより抜粋)


TSUTAYA TOKYO ROPPONGIの1Fイベントスペースで開催中の『チェコポーランドのポスター』展に行ってきました。5坪弱のイベントスペースの片側壁面にB4サイズ程度ミニポスターが40枚くらい展示されていて、そこに飾れないものはテーブルの上に。A1サイズ程度の大判のポスターは、ラックに15枚程度、展示スペースと1Fの他のBOOK SHOPやスタバのスペースにさりげなく展示されていました。あと、ポスター関連書籍も充実していましたよ。


個人的には、ポーランドのユーモア溢れるポップなポスターも良いけど、不安定な社会情勢時に独自の発展を遂げたチェコ版の映画ポスターは、ある種の緊張感を持ち合わせているものが多く、部屋に置くと空間が締まる感じがして好きです。(チェコ好きなもので。)今回の壁面展示されているミニポスターは、ほとんどチェコ版のものなので、(ポーランドにミニポスターのサイズのものはないらしいので。)見ていて全く飽きなかった。あと、ミニポスターは3800円〜5800円、A1サイズ程度のものは15000円〜22000円くらいの価格で展示販売もされいたので、自分の部屋にはどれが似合うかなぁなんて考えながら見れたのも良かった。(財布と相談して我慢してしまいましたが。)
チェコアニメの方は、チェコアニメ特集やチェコアニメナイトに行って、幅広い世代の方々に人気があるのを実感しているけど、チェコポスターはあまり馴染みのない分野だと思うので、低価格帯のポップでユニークなポスターから、高価な大判ポスターまで集めたセレクトは、若い世代にターゲットをしぼりつつも、それ以外の方にも楽しめる内容で好感が持てました。
あと、書籍では、【Flashback :Czech and Slovak Film Posters 1959-1989】が魅力高。この書籍は、2004.5.3までプラハのOlomouc美術館で開催中の「Flashback:Czech and Slovak Film Posters 1959-1989」展(30アーティスト、400枚以上、チェコ・スロバキアの映画ポスターを一同に集め、大きな話題になっているポスター展)の図録で、350点以上のポスターが収録されていてかなり見ごたえあり。遠方で行けない方は、ちょっと高いですが、ユトレヒトのサイトから購入できるようなので見てみてください。ちなみに会場で購入すると表示価格の他に別税掛かります。(※注:当方、ユトレヒトの回し者ではありませぬ。)


関連書籍
【Flashback :Czech and Slovak Film Posters 1959-1989】
Olomouc Museum of Art/編
【Jan Mlodozeniec】
Jan Mlodozeniec/絵
【Ladislav Sutnar -prague-new york-design in action】
Ladislav Stonar/他 Iva Janakova/編
その他
絵本
【Kouzelna baterka】
Olga Cerna/著 Michaela Kukovicova/著
【Dasenka Cili Zivot Stenete】
Karel Capek/著
その他、パレチェク、クドゥラーチェク等の絵本等。


関連:http://d.hatena.ne.jp/unun/20040424
甘い生活/チェコ版ポスター(レプリカ)】
1960/イタリア映画
監督:フェデリコ・フェリーニ