『グッバイ、レーニン!』

渋谷から恵比須に移動し、『グッバイ、レーニン!』を鑑賞。


舞台は東ベルリン。アレックスの母親が心臓発作で昏睡状態に陥っている間にベルリンの壁が崩壊して社会が激変。母親は8カ月後に意識を取り戻すが、今度ショックを受けたら命が危ない。そこでアレックスは、母親になんとかベルリンの壁崩壊や社会の変化を隠そうと奮闘していく。音楽は「アメリ」のヤン・ティルセン
(eiga.comより)

【ネタバレ】
キャストに関しては、アレックス(ダニエル・ブリュール)の母親役、クリスティアーネ(カトリーン・ザース)の顔の表情が素晴らしく、壁崩壊や社会の変化を隠そうと奮闘するアレックスと共にクリスティアーネの顔色を伺ってドキドキしてしまいました。あと看護婦役のララ(チュルパン・ハマートヴァ)も魅力的。結構サバサバしていて、アレックスの過剰な隠蔽行為を批判する一面と、ステキな笑顔を合わせ持つ女性。
そして、なんといっても壁崩壊後西側からやって来たアレックスの相棒、デニス(フロリアン・ルーカス)がイイ!!デニスはアレックスと共に衛生アンテナのセールスマンをする傍ら、映画監督を夢見、日夜映像の編集に明け暮れている。ある日、デニスがアレックスに編集中の知人の結婚式の映像を見せるのだけど、その映像は、『ツァラツストラはかく語りき』のBGMの中、放り投げられたブーケをカメラが追うシーンから、落下するブーケとウェディングケーキの映像にすり変わるという代物。???なアレックスに対して、何度も再生し直してスタンリー・キューブリックの『2001年宇宙の旅』の猿人が投げる骨が宇宙船にすり変わるシークエンスの引用だというが、アレックスは依然???。爆。かなり無理があるので、デニスって何者??って思ったんだけど、その後、この編集技術が大活躍。彼の編集技術なしにこの映画は成立しません!!いや〜かなり笑わせて頂きました。

個人的には壁崩壊に至る背景をもっと描いて欲しい気もしましたが、そういう社会背景を全く知らなくても、ステキなキャスティング(自分好み)で壁崩壊前から崩壊後の暮らしを一つの家族を通して、テンポの良い展開で引き込んでくれる映画でした。


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