レモネード・ジョー/或いは、ホースオペラ
- ASIN:B0001FAH7U
- 1964/94min/チェコスロヴァキア映画
- 日本公開:1993年8月
- 監督:オルドリッチ・リプスキー
- 脚本:イジー・プルデチュカ/オルドリッチ・リプスキー
- 撮影:ヴラディミール・ノヴォトニー
- 音楽:ヤン・リフーリク
- アニメーション:イジー・トルンカ/ブジェチスラフ・ポヤル
『アデラ』に続いて、チェコの巨匠、オルドリッチ・リプスキー監督によるユーモア溢れる西部劇コメディ、『レモネード・ジョー』を観ました。『アデラ』とは違った魅力を放つ異色の傑作に、またもやハマってしまった。
この映画、1885年、アリゾナのステットソンシティを舞台に、凄腕のガンマン、レモネード・ジョーが酒浸りの荒くれども相手に繰り広げる痛快ウエスタン・コメディ。
酒をちょっと口にするだけでも気絶してしまう愛すべきキャラ、ジョーが、コロラコ社のレモネード(ノンアルコールの健康飲料水?!)をこれみよがしに飲みながら、無法者ホーゴ・フォーゴたちからアルコールを一掃し、爽やかにレモネードの普及活動を行う様を愉快に描く。
脇役?!とのやり取りも見所満載で、正攻法?!なジョーに対し、適役ホーゴ・フォーゴは、卑怯なアルコール攻撃でジョーを脅かす。その卑劣な行為に、ムカムカしながらも、あっさりアルコールで気絶してしまうジョーに失笑。それでもめげない姿は、なぜか憎めない。
酒場の歌姫、トルネード・ルーと清純派娘ウィニフレットとの、ジョーを巡る恋の行くえも必見。ルーの熱烈なアタックと、ウィニフレットに夢中なジョーとのやり取りが物悲しくも愉快。
スコープサイズ(16:9LB)の迫力画面と、ステキなモノクロ?!(観てのお楽しみ)、早回し逆回し、アニメーション等を駆使したテンポの良い展開に、まったく飽きることがない。観ていくうちにその世界に酔いしれてしまい、唖然としてしまうとんでもないラストにも思わず感動!!