【時計の物語】[Les Contes de l’horloge magique]

  • 第1回日仏アニメーションの出会い
  • 東京日仏学院/14:00〜
  • フランス/1924-1928年、2003年
  • 65分/カラー/アニメーションと実写
  • フランス語・無字幕

◆監督、絵コンテ、美術、人形デザイン:ラディスラス・スタレヴィッチ
◆監督助手: イレーヌ・スタレヴィッチ
◆出演:ニナ・スタール
◆音楽、演奏:ジャン=マリ・セニア
◆修復実施:レオナ=ベアトリス・マルタン=スタレヴィッチ
◆修復指揮:グザヴィエ・カワ=トポール
(1924年 - 1928年、2003年/65分/35ミリ/フランス語・無字幕)
(『第1回 日仏アニメーションの出会い』より)

※以下、上映時配布資料(A4サイズ2枚)より一部抜粋

1924年と1928年にラディスラス・スタレヴィッチが、娘のイレーヌを助手にして制作されたアニメーション作品。『路上で歌う少女』、『可愛いパレード』と『魔法の時計』の3作品から構成された原版をもとに、音楽、ナレーション、のテキスト、追加のアニメーション及び色付けが加えられ2003年に再制作された。
◆スタッフ
◇監督、絵コンテ、美術、キャラクターデザイン:ラディスラス・スタレヴィッチ
◇監督助手:イレーヌ・スタレヴィッチ
◇オリジナルの修復:レオナ=ベアトリス・マルタン・スタレヴィッチ
◇音楽・演奏:ジャン=マリー・セニア
◇脚本:グザビエ・カワ・トポール、ジャン・ルバック
◇美術:グザビエ・カワ・トポール
◇共同制作:フォーラム・デ・イマージュ、レオナ=ベアトリス・マルタン・スタレヴィッチ、ゲベカ・フィルム
シノプシス
真夜中、大きな時計のてっぺんで3つの自動人形が順番に動き出す。愉快なお猿さん、美しいダンサーとひょうきんな曲芸師。時計をながめている少女、ニナはいろいろな空想にふける。路上の小さな歌い手。可愛い鉛の兵隊に恋をするバレリーナ。そして魔法の森の中で迷ってしまうハンサムな騎士を探し求めるお姫さま。泥棒に襲われたお城、サイレンのけたたましい音、冒険は止むことなく続く・・・・・・時計の針のように。

関連LINK:
『名称なんかどもでもいい』
上映時配布資料(あらすじ等/A4サイズ2枚)の全文をメモされています。凄い!!


先日メモしたスタレーヴィッチ(スタレヴィッチ)の【時計の物語】(65min)を観に行きました。(以下、ヤン食bbsへのカキコと重複します。)

この作品は、1924と1928年に制作された『路上で歌う少女』『可愛いパレード』と『魔法の時計』の3作品の原版をもとに、音楽、ナレーションのテキスト、追加のアニメーションや色づけを加えられて2003年に再制作されたものです。
『路上で歌う少女』では、実物の猿とパペットの猿が場面によって使い分けられていて、怖いくらいリアルなパペットの猿の動きが印象的でした。あと、猿が蛇や男と対決シーンがコミカルで楽しかったです。
『可愛いパレード』では、紙の船に乗った兵隊が、激流?!を下るシーンが印象的でどうやって合成しているのか不思議でした。あと水の中のシーンとかは、ちょっとカレル・ゼマンっぽいなって思いました。
『魔法の時計』では、登場人物のアップのシーンで実写、引いたシーンではパペットを使用しているのが印象的。他の作品でもそうですが、実写とアニメーションを旨く繋いでいます。あと、表現方法は異なりますが、大蛇と騎士の対決シーンでトルンカの『バヤヤ』を思い起こしました。
とにかくパペットの動きが滑らかでリアル。スピード感もあるし、コミカルで笑いもあるのでかなり楽しめました。会場は108席くらいのシアターだったのですが、7〜8割くらい席が埋まっていて雰囲気も良かったですよ。
余談:この3作品に路上の小さな歌い手、鉛の兵隊に恋するバレリーナ、そして魔法の中で迷ってしまった騎士を探し求めるお姫様としてニナという少女が出演しているのですが、恐らく『ナイチンゲールの歌声(1923)』にも出演している少女だと思います。


関連LINK:
【時計の物語】Les Contes de l'horloge magique
(↑↑ジャケット写真?!の下の『BANDE ANNONCE』をクリックすると予告映像のようなものが見られます。お薦め。)
ラディスラフ・スタレヴィッチ『カートゥーン:アニメーション100年史』より)

スタレヴィッチ作品集[1912〜1923年]
【スタレヴィッチ作品集】『from compartment』経由)
【幻の洋画劇場】『from compartment』経由)

備忘用メモ(走り書き)
◇スタレヴィッチ(スタレーヴィッチ)は生涯100本くらい作品を撮ったらしい。
◇恐らく、『時計の物語』に出てくるニナ(ニーナ)は1923年制作の『ナイチンゲールの歌声』の女の子と同一人物で、『アートアニメーションの素晴しき世界』によるとスタレヴィッチの娘らしい。
◇フランス語字幕ナシ。
◇猿のパペットがリアルすぎ。
◇蛇と猿の格闘シーンがリアル。
◇ねずみのパペットがリアルすぎ。
◇踊り子タチの踊り、兵隊タチの行進。
◇逃げる踊り子をねずみが追いかけるシーンが印象的。スピード感、臨場感が良い。
◇口の動きとセリフが合ってる(リップシンク
◇実写との合成シーンが凄い、特に紙の船に乗った水兵が激流を下るシーン。あと水中のシーンとかは、カレル・ゼマンのトリック映像を見ているようだった。
◇水兵が水中に→水兵は魚に食べられる→魚が捕まえられる料理に→料理をするために魚の腸を取り除く→水兵脱出成功!!
◇騎士ベルトランと大蛇の対決。