長篇カラー動画の誕生[3]

漫画界の巨星手塚治虫の「ぼくのそんごくう」を下敷きに、手塚本人が陣頭指揮を執り、キャラクター設定と絵コンテ、ストーリーボードまで作ったという記念碑的な一本。黒澤明映画でも知られる植草圭之助がシナリオを書いたが、ナンセンスなギャグもふんだんに詰め込まれ、最後には孫悟空牛魔王の痛快な対決シーンへと至る。その後手塚は虫プロダクションを設立、漫画執筆の傍らテレビアニメ量産の道を歩んでゆく。

西遊記(‘60・88分・35mm・カラー)

日本アニメーション映画史より)