岡本忠成[1](計79分)

手作りによる個性豊かな短篇作品で、わが国におけるアニメーションの歴史に大きな足跡を残した岡本忠成。『ふしぎなくすり』は岡本が(株)エコーを設立して手がけた最初の作品。星新一の短篇を原作とする他の3本とともに、デフォルメされたキャラクターやスピーディな動きで従来の「人形映画」のイメージを覆して話題を呼んだ。また、既製曲に合わせて作られた「うたのシリーズ」では荒々しい木彫りの人形からペーパークラフトまで作品ごとに異なる素材を試み、初のセルアニメ『チコタン』でも濃度の高い絵の具による塗りムラを残しながらクレヨンのタッチを加えるという手間のかけかたで表現の限界に挑んでいる。
ふしぎなくすり(‘65・14分・16mm・カラー)
ようこそ宇宙人(‘66・14分・16mm・カラー)
キツツキ計画(‘66・15分・16mm・カラー)
《うたのシリーズ》
十人の小さなインディアン(‘68・2分・35mm・カラー)
おじいちゃんが海賊だった頃(‘68・4分・35mm・カラー)
ホーム・マイホーム(‘70・4分・35mm・カラー)
花ともぐら(‘70・15分・35mm・カラー)
チコタン ぼくのおよめさん(‘71・11分・35mm・カラー)
日本アニメーション映画史より)