薮下泰司(計74分)

文部省に勤務後、山本早苗や政岡憲三のもとで動画作りを学んだ薮下泰司(1903−1986)。清水崑の人気キャラクターを用いた『かっぱ川太郎』で衆目を集め、東映教育映画部の下請けとして作られた『うかれバイオリン』は東映が動画に踏み出す契機にもなった。そして東映動画(今の東映アニメーション)の第1回企画『こねこのらくがき』は、壁に落書きされた汽車が動き出して、猫とねずみの追いかけごっこの舞台になる愉快な一本。森康二が描いた仔猫は、以後も『長靴をはいた猫』(1969年)などに“出演”し、同社のスターとして長く愛された。
かっぱ川太郎(‘54・18分・35mm・白黒)
うかれバイオリン(‘55・13分・35mm・カラー)
一寸法師(‘56・15分・16mm・白黒)
黒いきこりと白いきこり(‘56・16分・35mm・カラー)
こねこのらくがき(‘57・12分・35mm・白黒)
日本アニメーション映画史より)